商品概要
γ線放出核種(放射性セシウム・放射性ヨウ素等)の放射能分析
ゲルマニウム半導体検出器を用いて、γ線(放射性セシウムなど)を放出する核種の放射能濃度を定量します。
弊社では、土壌・廃棄物(試験項目:Cs-134、Cs-137)について、ISO/IEC 17025:2005(JIS Q 17025:2005)の認定を取得しています。
【 対象試料 】
固体 : 土壌 ・ 底質 ・ 廃棄物 等
液体 : 陸水 ・ 海水 ・ 排水 等
気体 : 大気浮遊じん ・ 排ガス ・ 作業環境測定 等
土壌採取状況
河川水採取状況
排ガス採取状況
【対象核種】
放射性セシウムなどの事故由来の人工放射性核種のほか
自然由来の放射性核種分析にも対応可能です。
人工放射性核種 : Cs-134、Cs-137、I-131 など
自然放射性核種 : K-40、Be-7 など
固体試料前処理状況
測定試料(U-8容器)
測定試料(マリネリ容器)
ゲルマニウム半導体検出器
(γ線スペクトル分析)
*極微量の環境放射能から高濃度の事故由来廃棄物まで幅広い種類の試料に対応いたします。
*福島県外へ持ち出すことができない試料については「福島浜通りイノベーションセンター」にて分析が可能です。
トリチウム(H-3)分析
小型蒸留装置
ロータリーエバポレーター
トリチウム電解濃縮装置
トリピュア®
超低バックグラウンド 液体シンチレーションカウンター
(パーキンエルマー社製 QuantulusTM GCT 6220)外部機関との比較試験による分析精度確認
○対象:淡水(河川水)IAEA(国際原子力機関)主催の技能試験(IAEA-RML-2022-01PT)による分析精度確認
○対象:海水
文部科学省「放射能測定法シリーズ9(トリチウム分析法)」に準じたトリチウム(H-3)の分析が可能です。
β線計測には低バックグラウンド液体シンチレーションカウンターを用います。
【対象試料】
液体:陸水、海水、排水 等
【対象核種・分析方法】
H-3:放射能測定法シリーズ9
蒸留法により精製した試料を電解濃縮装置で濃縮し、液体シンチレータ(放射線を受けて発光する液体)と混合した後、超低バックグラウンド液体シンチレーションカウンターにてβ線を測定します。
●検出限界濃度:0.05 Bq/L(電解濃縮あり)~1 Bq/L(電解濃縮なし)程度
トリチウム(H-3)分析
~ 外部機関との比較試験による分析精度確認 ~
淡水中トリチウムの分析精度を確認するため、環境放射能・放射線に関する分析専門機関である公益財団法人日本分析センターと同一の試料を弊社分析員2名がそれぞれ分析し、その結果を比較しました。
その結果、弊社2名の分析結果は日本分析センターの分析結果と不確かさの範囲内で良く一致しました。
○対象試料:
・試料A(2022年5月26日に関東地方で採取した河川水)
・試料B(試料Aにトリチウム標準液を添加したもの)
外部機関との比較試験結果
トリチウム(H-3)分析
~ IAEA技能試験(IAEA-RML-2022-01 PT)による分析精度確認 ~
弊社でのトリチウム分析の信頼性担保のため、IAEA(国際原子力機関)主催の技能試験(IAEA-RML-2022-01PT)に参加しました。
その結果、弊社の分析結果はAccuracy(正確度)、Precision(精度)、Trueness(真度)のいずれも良好であり、Accepted(合格)と評価されました。
○試験名称:IAEA-RML-2022-01Proficiency test for determination of radionuclides in sea water
○対象試料:海水
○分析方法:放射能測定法シリーズNo.9(平成14年改訂 文部科学省)電解濃縮法
IAEA-RML-2022-01 PT 弊社分析結果 (トリチウム)
全α、全β放射能分析
上水試験方法に準じた全α放射能 及び 文部科学省「放射能測定法シリーズ1(全ベータ放射能測定法)」に準じた全β放射能の分析が可能です。
α線及びβ線計測には低バックグラウンドガスフロー比例計数装置(LBC)を用います。
【 対象試料 】
固体 : 土壌 ・ 底質
液体 : 陸水 ・ 海水 ・ 排水 等
【 分析方法 】
全α放射能 : 上水試験方法
試料を蒸発乾固後、LBCにてα線を測定します。
*液体(海水除く)のみ対応可能です。
全β放射能 : 放射能測定法シリーズ
固体 : 試料をLBCにてβ線を測定します。
固体試料 前処理(試料秤量)
測定試料
液体 : 試料※を蒸発乾固後、LBCにてβ線を測定します。
液体試料 前処理(蒸発乾固)
測定試料
低バックグラウンドガスフロー比例計数装置(α線・β線測定)
*海水は「鉄・バリウム共沈法」による分析も可能です。
放射性ストロンチウム(Sr-90)分析
文部科学省「放射能測定法シリーズ2(放射性ストロンチウム分析法)」のイオン交換法に準じた放射性ストロンチウム(Sr-90)の分析が可能です。
β線計測には低バックグラウンドガスフロー比例計数装置(LBC)を用います。
【 対象試料 】
固体 : 土壌 ・ 底質
液体 : 陸水 ・ 排水 等
【 対象核種・分析方法 】
Sr-90 : 放射能測定法シリーズ2(イオン交換法)試料中のSr-90を化学的に分離し、LBCにてβ線を測定します。
沈殿分離
イオン交換分離
測定試料
低バックグラウンドガスフロー比例計数装置(α線・β線測定)
受託試験
放射性セシウムに関する各種受託試験(カラム試験、逐次抽出試験、長期溶出試験、不溶化試験等)が可能です。
空間線量率の測定
エネルギー補償型NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータにより空間線量率を測定します。
表面汚染密度の測定
GMサーベイメータにより器具や身体の表面汚染密度を測定します。
事例・実績
●平成23年度一般廃棄物焼却灰に関する放射性物質溶出試験業務(環境省)
●平成24年度放射性廃棄物に汚染された廃棄物の測定等業務(環境省)
●平成25年度放射性物質に汚染された廃棄物の測定等業務(環境省)
●平成26年度森林から生活圏への放射性物質の流出・拡散に係る調査業務(その2)(環境省)
●平成26年度公共用水域及び地下水における放射性物質の常時監視実施業務(環境省)
●平成26年度放射性物質に汚染された廃棄物の放射能濃度の把握に向けた廃棄物運搬計画検討調査業務(環境省)
●平成27年度~平成31年度水環境における放射性物質の常時監視及び評価検討業務(環境省)
●平成30年度公共用水域における水質の放射性ストロンチウム調査(平成29年度分)(環境省)
●事故由来放射性物質により汚染された低密度廃棄物の保管実態及び処理方法に関する検討業務(国立研究開発法人国立環境研究所)
●平成30年度低密度汚染廃棄物等処理技術実証事業(環境省)
留意点
〇放射能分析の結果、放射性セシウムが8000Bq/kgを超過した試料については依頼元へ返却致しますので、ご了承ください。