みなさんこんにちは。ECCおじさんです。
今回のテーマは「絶対ダメ!データのねつ造・改ざん」です。…ってものすごいどストレートなテーマが飛んできました。「ならぬことはならぬものです」と言って終わりにしたいのですが、編集担当さんの視線も痛いですし、「当たり前すぎて考えたことないかも…」というテーマでもあるので、お話を進めていきましょう!
あってはならないデータのねつ造や改ざん
データのねつ造や改ざんって、絶対にやってはいけないこと…ってほとんどの人は思っているはずですが、分析結果の組織的なねつ造や改ざんが著名な企業や研究機関などで行われていた、というニュースを耳にすることがしばしばあります。
「私はこのような不正行為はしない」と全ての技術者や研究者は思っているはずですが、
再現性の悪い分析結果が得られた
分析結果が基準値や規格値を満たさなかった
データの報告期限に間に合わない
顧客や内部からの圧力があった(忖度してしまった)
などの場合に不正行為が起こることが多いようです。
現場データの取りまとめや分析室での測定・解析の工程は、ひとりで行うことが多いので、データの修正をしようと思えばできてしまいます。このようなときに、不都合な分析結果が得られると、つい魔がさして…というようなことが起きてしまうのかもしれません。
計量証明事業所だからこその責任
私たち環境管理センターは「計量証明事業所」ですので、得られた測定・分析結果のねつ造や改ざんは絶対に許されません。万が一ねつ造や改ざんを行ってしまった場合、最悪、事業の継続も危うくなってしまう可能性があります。
そのようなことが起こらないように、私たちは新入社員研修に加えて配属後も定期的に技術者倫理教育を行っています。でも、ねつ造や改ざんが許されないのは、倫理やモラル…だけの問題ではないんです。
もし、ねつ造や改ざんをしてしまったら…
もしも私たちがねつ造したデータや改ざんしたデータをお客様に報告したら、どのようなことが起こるでしょうか?例えば…
①基準値を超過していたのに基準値を満足していたと報告した場合
・その地域に住む人や働く人の健康を害する
・汚染した水や土壌を環境中に拡散させてしまう
②基準値を満足していたのに基準値を超過していたと報告した場合
・不必要な施設の改修や、土壌浄化工事などが発生する
・風評被害により、お客様の事業活動に影響を与える
などの「不都合」が生じてしまう可能性があります。
このようなデータの不正が生じると、発注者の皆さんに迷惑がかかるだけではなく、ねつ造や改ざんされたデータを基にした製品や事業活動に対する信頼性も失われてしまいます。
環境管理センターでは通常の環境測定や製品の評価、作業環境測定などの他にも、環境省やその他官公庁からの政策コンサルタントに関する業務にも対応しています。これらの業務で万が一にでもデータ不正が生じたら、国の政策に対する信頼を失うばかりか、国民全体に何らかの危険性をもたらす可能性もあるかもしれません。
…と話がかなり大げさになりましたが、データのねつ造や改ざんが単なる倫理やモラルの問題ではないことがお分かりいただけるかと思います。
さいごに
もしも不都合な結果が得られてしまったときは、なぜそのような結果になったのかを冷静に考えましょう。そのときひとりで抱え込まないで、フランクに話し合えるチーム作りというのが私たち「数値を出す仕事」には大切なことだと考えています。
では、今回のお話はここまでにして、また次回お会いしましょう!