土壌・地下水の汚染対策、分析、調査|株式会社環境管理センター

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研究・開発活動のご紹介

 

 当社では、多岐にわたる環境問題に対応すべく、微量有害物質の測定方法の開発からそのリスク評価、そして環境浄化技術の開発など、幅広い研究テーマに取り組んでおります。さらに、農作物への寄生生物の防除手法など農業分野に関する研究もおこなっています。

 

 

メタゲノム解析をもちいたダイズシストセンチュウ診断と未利用バイオマスを利用した防除技術の開発

 農業生産において土壌中の病害虫(カビ、バクテリア、線虫等)は農作物に多大な被害をもたらします。土壌中の病害虫を防除するためには農薬による防除が一般的ですが、農薬の中には催涙性の薬剤や発ガン性が疑われる物質を含むものがあるため使用を最低限に留めることが人の健康を考える上で重要です。

 当社では、近年都市近郊で発生し、枝豆に被害を与えるダイズシストセンチュウを迅速に定量分析することができる、メタゲノム解析を取り入れた診断手法、さらにカット野菜工場やもやし生産工場から廃棄される「もやし残渣」を利用した防除技術の開発に取り組んでいます。

 

研究・開発-メタゲノム用図

 

関係論文一覧

1 豊田ら: 土壌中のダイズシストセンチュウの孵化と密度に与えるもやし残渣の影響(英文), Nematology 15, 923-929 (2013)

2 伊藤ら:もやし残渣水抽出液をもちいたダイズシストセンチュウの防除(英文), Nematology 17, 523-530 (2015)

3 伊藤ら:ハウス栽培エダマメにおける栽培因子、土壌化学性、ダイズシストセンチュウが収量に及ぼす影響, Nematology 19, 237-244 (2017)

 

 

大気中に存在するナノ粒子のリスク解明

 大気中を浮遊している粒子の中でも0.1 μm以下と非常に小さいナノ粒子(超微粒子)は、肺胞への沈着効率が高いだけでなく、変異原活性や酸化ストレス誘発能といった毒性が高いことがわかってきました。当社では、次の段階として、ナノ粒子の毒性を支配している化学物質の解明に取り組んでいます。これまでに、ニトロ化多環芳香族炭化水素(Nitro-PAHs)、とりわけ1,8-ジニトロピレンがナノ粒子の示す高変異原活性への重要な寄与物質であることをつきとめました。

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 さらに、呼吸器沈着モデル(LUDEP)を用いた解析により、大気中に存在する変異原性物質のおよそ20%が肺胞領域(下図におけるAI領域)に沈着すること、そして肺胞への変異原性物質の沈着に対してナノ粒子が重要な寄与を示していることを明らかにしました。

 

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関係論文一覧

1 川中ら: 低圧インパクターを用いて分級捕集した大気浮遊粒子の変異原性(英文), Atmospheric Environment 38, 2125-2132 (2004)

2 川中ら: 超微粒子の示す高変異原活性へのニトロ化多環芳香族炭化水素類の寄与率(英文), Atmospheric Environment 42, 7423-7428 (2008)

3 川中ら: 多環芳香族炭化水素の呼吸器沈着に対する超微粒子の寄与の推計(英文), Environmental Science and Technology 43, 6851-6856 (2009)

4 川中ら: 大気中に存在する粒子状変異原性物質の肺沈着に対する超微粒子(ナノ粒子)の寄与率の推計(英文), Science of the Total Environment 409, 1033-1038 (2011)

 

 

新たにリスクが懸念される物質(群)についての高感度分析法の開発

 環境中には多種多様な化学物質が存在しています。それらの一部は監視あるいは規制されていますが、リスク評価はおろか環境中における存在濃度すら正確に把握されていない物質も多くあります。当社では、毒性や生体蓄積性の観点から注視すべき化学物質(群)を推定し、それらについてガスクロマトグラフ/タンデム質量分析計(GC/MS/MS)や液体クロマトグラフ/タンデム質量分析計(LC/MS/MS)といった最新の分析機器を用いた高感度分析法の開発ならびに環境モニタリングに取り組んでいます。

 さらに、PFOSおよびPFOAのJIS規格作成に委員として携わるなど、分析に関する技術を活かし社会的にも広く貢献しています。

 

(分析法の開発例)

・LC/MS/MSによる有機フッ素化合物類(PFOS、 PFOA等)やエストロジェンの分析法

・LC-ICP/MSによる有機ヒ素化合物(化学兵器あるいは農薬関連物質等)の分析法

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関係論文一覧

1 石井ら: 液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法による環境水中のエストロゲンの定量, 分析化学 49, 753-757 (2000)

2 今井ら: 高速液体クロマトグラフィー/誘導結合プラズマ質量分析法による水試料中のジフェニルアルシン酸及びフェニルアルソン酸の定量, 分析化学 54, 631-636 (2005)

3 川中ら: ガスクロマトグラフ/負イオン化学イオン化タンデム質量分析計を用いたディーゼル排気粒子中のニトロ化多環芳香族炭化水素類の高感度分析法

(英文), Journal of Chromatography A 1163, 312-317 (2007)

 

 

微生物によるPOPs農薬分解技術(バイオレメディエーション)の開発

 残留性有機汚染物質(POPs)は、強い毒性を持つとともに難分解性のため、国際的に除去対策が求められています。POPsが低濃度レベルながら広範囲に残留している土壌の浄化対策技術としては、微生物を用いた浄化技術(バイオレメディエーション)が期待されています。

  当社では、POPs農薬(POPsに含まれる有機塩素系農薬)のなかでもディルドリンおよびエンドリンを対象に、土壌からそれらを分解する菌を選択的に培養する条件を見つけ出すとともに、複数の新規分解菌(MED-5株、MED-7株)の獲得に成功しました(特許出願中)。本特許出願は、ドリン系農薬の分解菌についての国内では初のものです。現在は、本技術の実用化を視野に、POPs農薬汚染サイトへの適用性の検証に取り組んでいます。

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関係論文一覧

1 松本ら: 有機塩素系農薬ディルドリンおよびエンドリンの環境中での残留実態と微生物分解(英文), Applied Microbiology and Biotechnology 84, 205-216 (2009)

2 松本ら: アナログ物質1,2-エポキシシクロヘキサンを用いたディルドリンおよびエンドリン分解菌の分離(英文), Applied Microbiology and Biotechnology 80, 1095-1103 (2008)

 

 

 

研究成果リスト

※学術論文、学会発表、出版物をクリックすると各詳細がご覧になれます。

 

学術論文
当社研究員による学術論文のご紹介です。

学会発表
当社研究員による学会発表のご紹介です。

出版物
当社研究員が著述した書籍のご紹介です。

 

 

  1. 更新日時:2017年4月5日

電話:03-6260-4321